カメラマンやデザイナーなどクリエイティブなスキルを要する仕事は、フリーランスとしての働き方と相性が良く、多くの方がスキルを活かしてフリーで活躍しています。
フリーカメラマンに転身しようと考えている方にとって、フリーランスの自由な働き方に憧れを持つ方もいる一方で、漠然とした不安を感じる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、フリーカメラマンの働き方、フリーカメラマンとして活躍していくために心得ておきたいポイントを紹介しています。
「フリーカメラマンになりたいけれど、一歩踏み出せない」という方に読んで頂きたい内容となっています。ぜひ最後までお読みください!
フリーカメラマンとは?
そもそも「フリーランス」の言葉の意味は何でしょうか。
2021年内閣官房、公正取引委員会、中小企業庁、厚生労働省の連名で策定されたガイドラインによると、以下のように定義しています。
本ガイドラインにおける「フリーランス」とは、実店舗がなく、雇人もいない自営業主や一人社長であって、 自身の経験や知識、スキルを活用して収入を得る者を指す
フリーランスとして安心して働ける環境を
整備するためのガイドライン
同様に、フリーランスのカメラマン(フォトグラファー)とは、プロ・アマ問わず、特定の企業に所属しない独立した形態で、自身の知識やスキルを提供して対価を得る人を指します。
フリーランスの中には企業に所属しながら個人で仕事を請け負う「副業」も含まれます。
フリーランスと副業は、正式な定義は異なりますが、個人で仕事を請け負う働き方と言う点においては、同じ意味合いを持つと言えるでしょう。
現に、フリーな形態で多様な働き方をしている人が増えています。
フリーカメラマンの働き方は?
いざ、フリーカメラマンに転身しようと考えたとき、さまざまな働き方の選択肢があります。
フリーランスでのカメラマンの働き方について解説します。
独立系フリーランス
特定の企業に所属せず、雇用関係を持たないフリーランスは、業務委託契約や準委任契約で仕事を請け負います。
自営業・自由業系のフリーランスは、以下のタイプに分類されます。
・自営業系独立ワーカー
個人事業主・法人経営者として、個人事務所を構える場合や、カメラマンを生業として生計を立てる方を主に指します。
個人事業主とフリーランスに明確な違いは無く、税務署に開業届けを出しているかどうかによって税務上の区別がなされます。
・自由業系フリーワーカー
特定の勤務先はなく、独立したプロフェッショナルとしての働き方です。
主婦・主夫が出張カメラマンとして仕事を請け負う場合や、撮影スキルを持つ学生が業務委託契約で働く場合なども自由業系フリーワーカーに区分されます。
副業系フリーランス
副業系フリーランスは、主となる企業や組織に雇用されながら個人の名前で仕事をしている方を指します。
副業カメラマンは、趣味を仕事に活かしたい方、本業とは別に収入源を増やしたい方に最適な働き方です。
本業である企業に勤めながら、休日にスキルを活かして出張カメラマンや写真素材販売をするといった働き方を選択する人が増えています。今後も増えていくでしょう。
副業を取り巻く環境は、2018年1月(2022年7月改訂)厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を作成。
副業解禁によって、副業・兼業を積極的に促進する動きが高まりました。
そして2022年6月、副業に制限を設ける場合、企業に理由の公表を求める方針を表明しました。
政府による副業を後押しする流れによって、副業を認めない企業は今後ますます立場が厳しくなることが想定されます。
参照:https://www.lancers.co.jp/news/pr/21013/
フリーカメラマンになるメリット・デメリット
自分の希望する働き方ができ、収入が高くなる可能性がある一方で、デメリットもあります。
フリーカメラマンとして働く場合、メリットとデメリットを理解しておきましょう。
メリット
- 仕事をする時間や場所の自由度が高い
- 自分のやりたい仕事ができる
- 個人の裁量で、仕事量を調整できる
フリーランスの場合、自分が得意とする領域で仕事を請け負うことができます。
思い描く通りにキャリアの専門性を深めていくこともできるでしょう。
会社員は、基本的に企業から与えられた仕事を行いますが、フリーランスは、仕事選択の自由度が高いです。
働く時間や環境を自らの裁量で決めることができるので、ワークライフバランスが取りやすく、人によってはストレスが少なく仕事をしていくことができるでしょう。
デメリット
- 収入が不安定
- 自身で仕事を獲得しなければいけない
- 社会的信用度が低い
フリーランスは基本的に自分で仕事を確保しない限り収入を得ることができません。
定期的に仕事の取引先を探す努力が必要です。
仕事量が収入に直結するため、常に複数のクライアントを確保することが大切でしょう。
カメラマンの仕事だけでは、生活できないという方もいるかもしれません。
また、フリーランスの働き方は周知されつつありますが、現状は社会的な信用が低いため、クレジットカードの作成や、ローンを組むときに審査が通りにくい傾向にあります。
会社員であれば、会社が一部負担する社会保険もフリーランスの場合は全額自己負担です。
フリーカメラマンとして活躍するために大切なこと
フリーカメラマンの仕事の取り方、依頼を増やしていくために心得ておきたいポイントを解説します。
専門分野を絞る
「なんでも撮ります!」というカメラマンより「このジャンルの撮影なら任せて下さい!」と、言われた方が安心して依頼したいと思いませんか。
基本的にカメラマンは、撮影する被写体の専門分野があります。
得意とする分野を明確にすることで、セルフブランディングができ、差別化が図りやすくなります。
カメラマンの主な種類については、こちらの記事で詳しく解説しています。
カメラマン・フォトグラファーの仕事内容について解説!どんな種類があるの?気になる年収はいくら?ポートフォリオを充実させる
カメラマンにとって、ポートフォリオは名刺代わりとなるものです。
いつでもクライアントにポートフォリオを見せられるように常に携帯している方もいれば、WEBサイトでポートフォリオを公開しているカメラマンもいます。
ポートフォリオの重要性や作り方を解説している記事もお読みください。
カメラマンへの転職に有利!採用されるためのポートフォリオの作り方クラウドソーシング・マッチングサービスを活用する
フリーランスで働いていくためには、仕事の案件を獲得していくことが最初のハードルでした。
近年では、フリーランスに向けたクラウドソーシング、マッチングサービスツールが増えたことで、スキルシェアの手段が増え、個人間取引市場はここ数年で大幅に拡大しています。
個人のスキルが可視化しやすく、アピールできる場が増えたことで個人が企業から仕事の受注を得ることも容易となりました。
仕事の案件を得るためには上手く活用したいツールです。
また、日頃から情報の種類にこだわらず情報収集を幅広く行いましょう。
クライアントとマッチングができるサービスツールや、カメラマンに特化した求人サイトなどを小まめにチェックし、情報感度を高めておくことも大切です。
人脈を大切にする
プロカメラマン、フォトグラファーのインタビュー記事の中で、仕事が軌道に乗ったきっかけや成功のポイントとして「人脈」を挙げる方がとても多いです。
フリーカメラマンとして仕事をしていくうえでは、人脈やコネクションが何よりも重要だと言っても過言ではありません。
前職での繋がりや、目の前の仕事を丁寧にこなすことで、口コミや紹介から仕事が繋がっていきます。
まとめ
フリーカメラマンには、多様な働き方があります。
これからも、さまざまな活動の仕方が登場し、選択肢が増えていくでしょう。
フリーカメラマンとしての働き方も常にアップデートしていくことが大切です。
他の記事でも、カメラマンの仕事・求人に関する情報を多数紹介しています!ぜひチェックしてください。