ヘアメイクアーティストの年収はどのくらい?雇用形態ごとに紹介

ヘアメイクアーティストの年収はどのくらい?雇用形態ごとに紹介

へアイメイクアーティストを志している方は、とにかくヘアメイクが好き!という理由から仕事にしたいと考える方も多いはず。

しかし、仕事をする上でお給料は欠かせないチェックポイントです。
また、現在ヘアメイクアーティストとして働いている方も自分の年収が適当であるかどうか気になる方もいるでしょう。

この記事では、ヘアメイクアーティストの年収を調査しています。
雇用形態ごとの給与水準や、年収を上げるための方法もまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

ヘアメイクアーティスト(ヘアメイクアップアーティスト)の月収と平均年収は?

さまざまな求人情報をもとに、ヘアメイクアーティストの平均給与を算出すると平均年収300万円前後、平均月収は20万円前後が相場です。

参考までに、厚生労働省が毎年公表している令和3年賃金構造基本統計調査によると、ヘアメイクアーティストが属する理容・美容師の年収額は324万円、月収額26万円です。(企業規模10人以上、平均年齢31.7歳、勤続年数7.1年)

この数字を、全体と比較するために国税庁が発表した「令和2年分民間給与実態統計調査結果」からデータを参照すると、日本国民の平均年収は433万円(内訳として平均給与369万円、平均賞与65万円)となっています。

このことから、ヘアメイクアーティストの給与相場は、全体からみるとやや低い傾向であると言えるでしょう。

アシスタントは厳しい給与設定

アシスタントの最初の数年は、年収200万円を下回ることもあり一人前になるまでの期間は厳しい給与設定となっています。

ヘアメイクアーティストの給与相場がやや低い理由の一つに、アシスタントの給料が低いことも要因として挙げられるでしょう。

加えて、ヘアメイクや美容に関わる仕事は、立ち仕事であり、不規則な勤務体系であることから身体的負担が大きく離職率が高い傾向にあります。
一定の経験を積んだ後、独立もしくは関連業界へ転職をする方の割合も高いです。

そのため、20〜30代の従事者が多いことも、他の業界に比べて給与相場がやや低い要因だと考えられます。

ヘアメイクアーティストにはどのような働き方がある?

ヘアメイクアーティストの雇用形態

厚生労働省の職業情報提供サイト(日本版O-NET)からデータを参照して、ヘアメイクを含むメイクアップアーティストの就業形態とその割合をみていきます。

  • 自営・フリーランス66.0%
  • 正社員42.0%
  • パート18.0%
  • アルバイト(学生以外)8.0 %
  • 契約社員、期間従業員6.0 %
  • 派遣社員4.0 %
  • 経営層(役員等)4.0 %
  • アルバイト(学生)4.0 %
  • その他、不明等2.0 %

へアメイクアーティストには多様な働き方がありますが、上記データからヘアメイクアーティストの半数以上が自営・フリーランスであるということがわかります。
参考までにご覧ください。

雇用形態ごとの給与水準は?

給料が決まる要素として、年齢、勤続年数、職能、役職などが挙げられます。
ヘアメイクアーティストの場合、活躍の場、ポジション、働き方によって給料が大きく異なります

この章では、雇用形態別の給料を解説していきます。

正社員

ヘアメイクアーティストの正社員に多い求人は写真館、フォトスタジオ、結婚式場、化粧品メーカー、ヘアメイクプロダクションなどがあります。

働き先によって異なりますが、平均年収はおよそ180万円〜500万円です。

就職して数年はアシスタントの仕事であるため、年収は200万円前後が相場だとされていますが、経験を積み重ねていくことで昇格・昇給が見込まれるでしょう。

大手企業やメーカーでは、まとまった賞与額が支給されることもあり、年収の上幅が高い傾向にあります。

アルバイト・パート

地域差、役職、技術力によって幅がありますが、さまざまな求人サイトをもとに算出すると時給1,000円前後がボリュームゾーンだと言えます。

自営・フリーランス

フリーランスの場合、給料は各個人によって異なります。
収入が途絶えることもあれば、ヘアメイクアーティストの平均年収を超える額を稼ぐことも可能でしょう。

フリーで活躍するヘアメイクアーティストは、企業広告・雑誌撮影時のヘアメイクだけではなく、ロケーション撮影やブライダルの出張ヘアメイクの案件も多いです。

その場合の単価の目安として6,000円〜20,000円が相場だとされています。
技術力と知名度によって、単価が異なります。

フリーランスなどではない勤めの場合ボーナスや残業代はでる?

給与額だけではなく賞与額や残業代の有無も気になるところですよね。
ヘアメイクアーティストの待遇面を解説していきます。

ヘアメイクアーティストのボーナス

「令和3年賃金構造基本統計調査」のデータによると、ヘアメイクアーティストが属する理容・美容師の年間賞与額は6.1万円です。
(企業規模10人以上、平均年齢31.7歳、勤続年数7.1年)

この数字は、ヘアメイクアーティストの賞与額を正確に反映したものではありませんが、一般的に中小企業の平均賞与額は給料1〜2か月分だと言われているため、平均より少ないことがわかります。

残業代はでる?

お客様を相手にする仕事であるため、ある程度残業は覚悟しておくべきでしょう。

撮影が長引くことや、技術を高めるための練習は業務時間外に行わなくてはならないため、仕事とは別に拘束される時間が長いです。

そのため、拘束時間が残業代に反映されるとは限らず、細かく残業代がでる企業は少ないのが現状です。

その分、みなし残業としてあらかじめ給料に数千円〜数万円残業代を加算するケースもあります。

ヘアメイクアーティストの収入をアップするためのポイント

コミュニケーション能力を磨く

いくら技術が優れていても、お客様の要望を引き出したり、適切に意図を汲み取ることができなければ、独りよがりのヘアメイクになってしまいます。

コミュニケーション能力や接客スキルを常に磨いていくことが大切です。

基本的なことですが、話しやすい雰囲気、愛される人柄もヘアメイクアーティストには欠かせないポイントです。

仕事を広げていくためにも、コミュニケーション能力が必要になります。

資格を取得する

ヘアメイクアーティストは自分自身の技術をアピールしていく必要があります。

経歴や作品実績をポートフォリオにまとめてアピールする方もいるでしょう。

技術だけではなく資格を取得していることで知識があることの証明もできます

こちらの記事で、身につけておいた方がよい資格を紹介しているのでチェックしてみてください。

ヘアメイクとして働くには資格が必要?資格がないと就職は難しい?ヘアメイクとして働くには資格が必要?資格がないと就職は難しい?

まとめ

いかがでしたでしょうか。
ヘアメイクアーティストの給与事情をまとめました。

知名度の高いヘアメイクアーティストになるには相当な努力が必要かもしれませんが、実力次第では給料を上げていく事や、キャリアアップができる職種です。

他のコラムでもヘアメイクアーティストの仕事内容や転職に役立つ情報を紹介しているのでチェックしてみてください!

データ参照:https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html
厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査の概況」「令和3年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種」

データ参照:https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/minkan.htm
国税庁「令和2年分民間給与実態統計調査結果」

データ参照:https://shigoto.mhlw.go.jp/User
厚生労働省「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」