「フォトスタジオ・カメラマン業界」や「着物・振袖業界」は、お客様の人生の節目を彩ることができる仕事として、憧れを持つ方も多いのではないでしょうか。
接客業とはいえ専門性が高い仕事です。「未経験で業界転向は可能か?」「ブランク期間があるので自信がない」「実務経験がないと厳しい?」など、転職を考える場合、応募条件について気になるでしょう。
この記事では、このような疑問や悩みを持つ方に向けて、よくある応募条件を職種別に解説していきます。
カメラマンの応募条件
カメラマンの場合は、主に次のような応募条件が定められています。
撮影の実務経験
業界経験年数1年以上もしくは3年以上など基本的には、1年以上の実務経験が求められます。
ただし、カメラの撮影が趣味レベルであったり、未経験であったとしても採用されるケースがあります。
撮影アシスタントや試用期間を経て、働きながらスキルと専門知識を身に付けることが可能な求人もあるからです。
また、フォトスタジオや写真館では、高い撮影技術より、コミュニケーション能力や明るい人柄を重視している求人が多いので、誰にでもチャンスがあるでしょう。
画像編集ソフトの操作技術
カメラ技術より、画像編集ソフトの操作技術を求める求人があります。
これは、カメラ技術と比べて画像編集ソフトの操作の方が複雑な場合があるからです。
カメラ撮影が未経験であっても、画像編集ソフトの操作ができれば優遇されるケースがあるでしょう。
レタッチャーとして、写真の色合いの補正や、不用部分の削除、肌の修整をする仕事で、ほぼ確実に使用するのがPhotoshopというソフトです。
レタッチ技術やPhotoshopの操作スキルの証明として「Photoshop®クリエイター能力認定試験」の資格を持っていると転職の際、有利に進むでしょう。
お客様との会話を楽しめること
フォトスタジオや写真館では、カメラマンがお客様の気分を盛り上げたり、会話で楽しませたり撮影時の雰囲気作りを求められます。
お客様から自然な笑顔を引き出すコミュニケーション能力や、明るい人柄が大切になるので、接客業や人と関わる仕事の業務経験がある方はスキルを最大限に活かすことができるでしょう。
スタジオアシスタントの応募条件
チームワークや協調性がある方
受付スタッフはご予約の受付から、来店されたお客様のご案内・衣裳合わせ・撮影時のアシスタント・お写真セレクトなどフロント業務全般を行います。
カメラマンや各スタッフとの連携が必須になるので、チームワークや協調性のある方を重視する求人が多いです。
マルチタスクをこなすことが得意な方に向いているでしょう。
業務内容が幅広いので、美容・ブライダル・スタジオ業界での業務経験がある方を優遇する求人が多いです。
子供が好きな方
子供の撮影をメインにしているフォトスタジオや写真館では、子供に対して好意的なコミュニケーションをとれることを条件としています。
泣いているお子様をあやして、笑顔を引き出すことも仕事の一つ。
そのため、子供との触れ合いに慣れている方や、子育て経験のある主婦が多数活躍しています。
保育士や幼稚園の先生の経験がある方も歓迎されるでしょう。
ヘアメイクスタッフの応募条件
ヘアメイク経験者
原則、美容師資格が必要になります。
特に和装・洋装のヘアメイクは、専門技術が必要になるので実務経験を必須とする求人が多い傾向にあります。
ヘアアレンジが得意な方
美容師資格を保有し、実務経験のある方は、即戦力として技術を活かすことができますが無資格者でも可能とする求人もあります。
特にお子様の撮影が多いフォトスタジオ・写真館では、編み込みを使ったヘアセットができる方であれば可能とする場合があります。
「美容師資格は持っているけれど、ブランク期間が長くて不安」「資格はなくても子供のヘアアレンジが得意」など、経験の浅い方でも受け入れ体制が整っている企業もあるので、スキルに合わせて求人を選ぶことが大切でしょう。
呉服や振袖ショップの応募条件
続いて、呉服や振袖ショップのよくある応募条件について詳しくみていきましょう。
営業・販売経験
商品の提案のほか、髪飾りや草履などトータルコーディネートを求められるでしょう。
そのため、営業や販売の業務経験があることが条件のお店が多いです。
応募条件欄にそのような条件が記載されていなくても、実務経験があると優遇されるでしょう。
もちろん無資格・未経験者歓迎の求人も多数あり、9割以上が業界未経験からスタートしている求人もあります。
その多くは、着付けの仕方や所作など必要な知識は入社後に身につけることができます。
着物が好きな方
呉服や振袖ショップでは、着物に1日中囲まれるため、着物が好きなことを必須条件としている求人が少なくありません。
着物が好きでなければ、お客様に合った着物を提案できないでしょう。
華やかなイメージの一方で、着物のメンテナンス、染み抜き、足袋の洗濯など裏方の仕事がある場合もあります。
また、着物の着付けは着崩れしないように結んだり、立ったり座ったりの繰り返しで力仕事です。
気持ちよく働くためにも、着物が好きな方、手に職をつけていきたい方が検討することをおすすめします。
着付け師資格
着付け師として実務経験や資格を持っていると優遇されるでしょう。
着付け師は、20代から中高年やシニアの方まで年齢不問で求人をしていることが多いです。
年を重ねても最前線で活躍し続けられるところも、この仕事の大きな魅力と言えるでしょう。
望まれるスキル
呉服や振袖ショップで働く場合、パーソナルカラーやカラーコーディネートの知識があるとよいでしょう。
お客様に似合う色や柄のコーディネートを提案することができるので、重宝されるでしょう。
また、近年外国人の日本文化に対する興味関心の高まりから着物に注目が集まっています。
そのため、英語や中国語を話せる方を歓迎する求人が増えています。
今後、訪日外国人が増えていくことでより一層、需要が高まることが考えられるでしょう。
応募条件に対する考え方
複数の応募条件が定められている場合は、一部の条件さえ満たせばいいのか、すべての条件を満たす必要があるのか確認が必要です。
応募条件が厳しいと、なかなか応募者が現れないため、基本的には1~2個の条件を満たすことを必須としている企業が多いでしょう。
また、応募条件に「できれば」「可能であれば」といった文言がある場合は、応募条件を満たしていなくても採用の可能性はあるでしょう。
ただし、自分よりも適任と思われる人物が同時期に応募した場合は、採用される可能性が低くなるかもしれません。
まとめ
「フォトスタジオ・カメラマン業界」「着物・振袖業界」の求人によくある応募条件は、業界経験やお客様との会話を楽しめる、といったものです。
実務経験を必須とする場合、経験があれば即戦力として採用されやすいでしょう。
条件を満たしていなくても、未経験者歓迎の求人も多数あります。
働きながら知識や経験を積むことができたり、資格の研修制度が充実している場合もあります。
応募すれば採用される可能性もあるため、諦めないことが大切でしょう。