販売の仕事に就きたい方、販売職に転職を考えている方にとって「販売の仕事内容は?」「販売員にはどのようなことが求められるの?」と、気になる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、販売員に求められる素質や、販売スキルを向上するポイントを解説しています。
ぜひ参考にしてみてください。
販売員の仕事内容
販売員の具体的な業務は、以下の通りです。
- 接客
- 会計レジ打ち
- 顧客管理
- 商品の品出し、レイアウト決め
- 在庫管理
このように、販売員の仕事内容は、主に3つ。
「接客業務」「販売業務(レジ打ち等)」「品出し・在庫管理」がメインです。
販売員の経験を積み重ねた後、キャリアアップのプランとしては、副店長や店長などの役職に昇格。
店舗の売上管理、本社への報告業務、スタッフのマネジメントといった店舗運営・経営に関する業務にシフトしていくことが一般的です。
更に、その先にはエリアマネージャー、商品企画や人事採用といった本部勤務に移行することもあるでしょう。
販売員に求められる能力・スキル
販売員には、どのようなスキルが必要とされるのか詳しく解説していきます。
コミュニケーション能力
お客様の意図を的確に汲み取り、正確なコミュニケーションを図ることが必要になります。
そのためには、お客様とスムーズに会話をする力、お客様のニーズを適切に読み取る力といった能力・スキルが求められるでしょう。
商品知識
お客様から質問された時に、スムーズに答えられるようにしましょう。
加えて、お客様がどういったものを望んでいるのか漠然としたイメージを言語化してご案内を進めていく必要があります。
豊富な商品知識が販売員の頭の中に入っていなければいけません。
商品知識が豊富な販売員はトークに説得力が増し、お客様から信用を得られやすいです。
表情や身だしなみ
お客様は、販売員の身だしなみを見ています。身だしなみを整えることは、社会人として基本のマナーですが、販売員は特に清潔感のある身だしなみに気を配りましょう。
「身だしなみは無言のおもてなし」とも言われるように、整えられた身だしなみは、お客様へ敬意を払うことでもあります。
接遇マナーの5原則(1.表情、2.挨拶、3.身だしなみ、4.話し方、5.態度)は、販売・接客業の基礎として覚えておくとよいでしょう。
ホスピタリティ
お客様の年齢、性別、地位、ご愛顧歴にふさわしい言葉遣いやマナーなど、好感を与えることができる立ち居振る舞いが求められます。
その他にも声のトーン、心地良く過ごせる距離感なども含め、お客様が快適に商品を購入できる環境をあらゆる面で整えていく必要があります。
販売スキルを向上させるポイント
売れる販売員はどういったスキルに長けているのでしょうか。
販売力を上げるために磨くべきポイントを紹介します。
傾聴力
販売の仕事は、話すことよりも聞くことの方が大切です。
販売スキルが高い人は、お客様の話しをしっかり聞き、共通点や共感を得られるポイントを見つけることが上手です。
お客様のご要望だけでなく、性格や特徴を理解するために話しを聞き出し、その上で柔軟にお客様に合わせたセールストークを行っていきます。
質問力
お客様に商品やサービスの価値を理解して頂くために、潜在ニーズを引き出す質問力が必要となります。
お客様が自由に抽象的な回答ができる「オープンクエスチョン」は、質問をすることで、自然な会話ができ話しが膨らみやすいです。
反対に、話しを深く掘り下げていくには「クローズドクエスチョン」が適しているでしょう。
はい・いいえの回答を求める質問をすることで、お客様の答えが限定的かつ端的になる質問です。
オープンクエスチョンを通して信頼関係を構築し、クローズドクエスチョンを用いてお客様の潜在ニーズを引き出す流れが、お客様に不快感を与えることなく、よりニーズに合った提案を行うことに繋がるでしょう。
提案力
商品に付加価値を加えて提案を行います。提案力を高めるためには正確な商品知識が必要です。
取り扱っている商品の魅力をきちんと伝えることはもちろんのこと、その時のトレンドや、商品に関連するあらゆる知識を予め覚えておく必要があるでしょう。
こうした幅広い知識が頭に入っていることでお客様の課題を解決することができます。
販売・接客の仕事に活かせる資格3選
販売員として働くために特別な資格を取得する必要はありませんが、社会人として価値を高めることができます。昇給・昇格に繋がれば、給料がアップすることも期待できるかもしれません。
接客・販売に役立つ資格を紹介していきます。
販売士(リテールマーケティング)検定
日本商工会議所が運営。
小売業向けの資格の中でも人気が高い資格です。流通・小売業界で役立てることができ、資格取得をすることで「販売のプロ」としての称号を得ることができます。
出題内容は、販売に必要となる知識・技術の基本から応用まで多岐に渡ります。
3級・2級・1級があり、3級では販売員に求められる能力が問われます。
2級は店長職などの管理監督者に向けて、従業員の育成や仕入れなど店舗運営に関する知識が出題。
1級はオーナーや経営者の視点から、商品開発や予算の組み方といったマーケティング要素が問われます。
小売業では、販売士の資格取得を推奨している会社もあり、昇給・昇格には販売士2級以上の取得を条件としている企業もあります。
接客販売技能士検定
一般社団法人日本百貨店協会が主催。
百貨店業界共通の販売資格「百貨店プロセールス資格」が、2017年から現在の資格名称に変更し、国家検定資格になりました。小売業界初となる一定の社会的地位が保証され、合格すれば「技能士」と名乗ることができます。
試験内容は、レディスファッション販売、メンズファッション販売、ギフト販売の全3科目。販売知識及び実務スキルが問われます。
3級から1級まであり、2級以上から受験資格が設けられています。2級では販売経験が2年以上、1級は2級取得後1年経過もしくは店舗責任者として5年以上の販売経験が必要となります。
サービス接遇検定
公益財団法人実務技能検定協会が主催。
お客様への応対の仕方、綺麗に見える身のこなし方、立ち居振る舞いなど表現の仕方、クレーム対処の仕方といった接遇に必要とされる実務能力を有しているか、サービスマインドを理解しているかを問われる検定です。
3級・2級・1級があり、3級は、基礎的なサービスマナーの知識、2級は、一般的な接遇の知識・技能、1級では、接遇の高度な知識、専門的なサービス能力を有しているかを問われます。
2級以上であれば履歴書等に記載することで一定の評価を得ることができます。
まとめ
販売員は、応募条件となる必須スキルや資格がなくても働けるので、未経験の方も転職しやすいです。
ただし、トップ販売員になるためには、販売・接客の質を高める努力を怠らないことが大切です。
その多くは、意識や心構えなどで改善できることもあるでしょう。
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