キッズフォトスタジオでは、さまざまなお子様のライフイベントの撮影を行いますが、その中でも9月から12月の七五三シーズンは、1年を通して最も忙しい時期です。
この記事では、キッズフォトスタジオや子供写真館の仕事に転職を考えている方に向けて、忙しいと言われている七五三撮影事情を解説していきます。
「七五三はどのくらい忙しい?」
「何が大変なの?」
といった疑問を深掘りします。
七五三の基礎知識や、七五三当日までのスタジオの流れも紹介しているので、ぜひ参考までにお読みください。
キッズフォトスタジオ・子供写真館の忙しい時期は?
キッズフォトスタジオ・子供写真館の各シーズンごとの流れを詳しく解説します。
シーズンによって忙しさが変わる
〈春〉
3月・4月は卒業式と入園式の記念撮影が増えます。
特に保育園・幼稚園から小学校に進級、中学生に上がるタイミングは大きな門出です。
ランドセルや新しい学校の制服を着用して家族で記念写真を撮影する方が多くいます。
5月・6月は、夏に入る前なので日焼けした状態ではなく撮影ができます。
この時期に七五三の前撮り撮影を希望するお客様もいます。
〈夏〉
7月・8月は、比較的落ち着いたシーズンです。
混雑を避けゆっくり七五三の前撮り撮影を希望する方は、この時期を選ばれることが多いです。
〈秋〉
9月・10月・11月は七五三シーズンであり、1年を通して最も忙しい時期です。
特に11月15日前後の土日がピーク。
この時期は、平日・休日問わず常に忙しくなるでしょう。
〈冬〉
12月・1月・2月は、七五三の後撮りや、年賀状に使用する写真撮影を希望する方が増加します。
七五三の基礎知識
「七五三」について、基礎知識を確認しておきましょう。
七五三とは
その名の通り、お子様の7歳、5歳、3歳の節目に、ハレ着を身にまとい健やかな成長をお祝いする日本の伝統的な行事です。
神社に参拝して、無事に成長できたことへの感謝とこれからの健やかな成長を祈願します。
それぞれの年齢によって、名称や意味が異なり、男女で儀式を行う年齢が異なります。
一般的には、女の子は3歳と7歳、男の子は5歳を迎える年にお祝いを執り行うことが多いでしょう。
地域によって慣習に差があるので、お祝いする年齢が異なる場合もあります。
七五三のお祝いはいつ行う?
ご祈祷をする正式な参拝日は、11月15日です。
11月15日が平日の場合、15日前後の休日を選ぶ方が多いようです。
「六曜」を気にする方も多く、大安は慶事を行うのに最も適した吉日とされるので、特に10・11月にある大安の土日が人気。
しかし、近年では10月・11月にこだわらない方も増えています。
別日に写真撮影を行い、ご家族のライフスタイルに合わせ、都合の良いタイミングでご祈祷する方も増加傾向にあります。
〈各年齢別〉七五三の晴れ着
・3才
3歳の七五三の晴れ着は、「三つ身」という子供用の着物を着て、「被布(ひふ)」と呼ばれる袖のない羽織ものを重ねるスタイルが基本となります。
三つ身は簡単に着付けができ、締め付けがないので、お子様も負担なく着用できます。お子様のあどけない愛らしさが際立つ衣装です。
・5歳
正装である「袴着」を着用します。黒、紺、青を基調としたものが主流ですが、最近ではカラーのバリエーションが増え、緑や黄色など明るいお色味も人気。
好みによって袴ではなく、タキシードなどの洋装を着用して写真撮影する男の子もいます。
・7歳
3歳のときとは異なる「四つ身」という、ほとんど大人と変わらない着物を着用します。
7歳で行う「帯解きの儀」は、これまで紐を使って着付けしていた子供が大人と同じように初めて帯を締める儀式です。
大人の着物と同様の着付けをしていきます。
【キッズスタジオ版】七五三当日までのスケジュール
4月頃から七五三の前撮り撮影が始まる
七五三シーズンは、非常に混雑することもあり、近年では、七五三写真の前撮り・後撮りが定番化しています。
七五三の当日とは別日に撮影を行うことで、ゆっくり撮影をすることができるので、早い時期から前撮りを選択するお客様が増加しています。
数ヶ月前には日程が埋まりだす
七五三の数ヶ月前には、写真撮影や衣装のレンタル予約が埋まり始めます。
スタジオによっては、七五三シーズン10月11月の週末、大安などの日程に予約が集中し、早々に埋まることもあるでしょう。
七五三当日の流れ
1日で撮影含む全てのイベントを行う場合、ヘアメイク・着付け、写真撮影などを七五三当日に行います。
撮影を七五三当日以外に行う方は、当日スタジオでヘアメイク・着付けだけ済ませ、お出掛けになるお客様も多く来店されるので、スタジオは最も賑やかな日になります。
12月以後は後撮り撮影も
七五三当日の後、混み合うシーズンを避けた12月頃に後撮りをする方もいます。
七五三当日ではできなかったポーズができたり、衣装を着用できるなどお客様にメリットが数多くあります。
なにより気持ちに余裕をもてることから後撮りを希望する方もいます。
どのくらい忙しい?何が大変なの?
とにかく体力勝負!
七五三の繁忙期は予約が埋まり、複数のお客様を並行して撮影を進めていくこともあるでしょう。
通常の撮影より待ち時間が増えてしまう場合があり、スピーディに対応していかなければいけません。
飽きてしまうと機嫌が悪くなったり、ハイテンションになって走り回ってしまうお子様が出てくることも。
この日ばかりは、各スタッフ座る暇もない程、1日中動き周り大忙しだと言われています。
各年齢でお子様の扱い方が異なる
各年齢によってお子様の特性が異なるので、一筋縄ではいきません。
各年齢の特徴を理解して、その気にさせるために上手く誘導することが大事です。
例えば、3歳児は疲れてしまうと機嫌が悪くなり、泣いてしまうことも。
ご機嫌斜めの状況でも、さまざまな方法でお子様をあやし、笑顔を引き出します。
5歳児は、元気いっぱい。飽きてると動いてしまったり、話しを聞いてくれないお子様もいるでしょう。
会話や声掛けなどを通して、気を引いていくことがスタッフの腕の見せ所。
7歳児は、自我が発達し、自立心が強くなります。反抗期のお子様もでてくるでしょう。
あれこれ指示をされることが嫌で、何でも自分で決めたい年頃です。
強制されると余計に嫌がってしまうので、お子様とコミュニケーションを取りながら、進めていくとよいでしょう。
まとめ
キッズスタジオの七五三撮影の事情を解説しました。
最も忙しいとされる七五三ですが、その分それだけ多くのご家族の思い出作りに関わることができます。
生涯残る記録と記憶に携われ、感謝の言葉を頂くことができます。
七五三の撮影後も、卒入園の節目、ハーフ成人式などの撮影で来店されるお客様も多く、お子様の成長を見届けられることもこの仕事の醍醐味だと言えるでしょう。
他のコラムでも、スタジオ・着物・振袖にした内容や転職に役立つ情報を紹介しているのでチェックしてみてください!