転職活動をするときに、欠かせないのが「自己PR」です。
履歴書に記入したり、面接中に口頭で説明したりと、必要とするシーンはさまざまです。
しかし「どのようなことを書けばよいかかわからない」「アピールする強みが思いつかない」という方も多いのではないでしょうか。
この記事では、基本的な自己PRの書き方、着物・フォトスタジオ業界版の自己PRを作成するコツを解説していきます。参考にしてみてください。
自己PRを作成するための準備
キャリアの棚卸しをする
自己分析を行う前に素材を集めるためキャリアの棚卸しをしましょう。
まずは、仕事内容と仕事の実績を時系列に列挙していきます。
- これまでの職歴・実績は?
- どのようなスキルがある?
- 仕事上の成功体験と失敗体験は?
自己分析をする
自己分析は、転職を成功させるためにとても重要です。自分に合った仕事を見つけるために前向きに取り組みましょう。
じっくり自己分析を行うことで、説得力のある自己PRが完成します。
自分自身を多角的かつ客観的に分析し、自分の強み・得意を洗い出します。
- 自分はどのような人間なのか
- どのような価値観を持っているのか
- 自分の長所と短所は?
また、自己PRはどのような人間なのか、人柄や人間性を伝えることも大切です。
- 顧客・社内・家族からの言葉
- 大切にしている想い
- これからのキャリアプラン
といった客観的な意見や熱意を盛り込むことで、読み手が人間味を感じやすい自己PRになります。
転職希望先の企業研究をする
自己分析の結果、自分の強みが言語化できても、それが企業の求めるものでなければ採用には至りません。
自己紹介や長所をアピールするだけになってしまいます。
採用を得るためには、転職希望先の企業研究を行い、転職先の企業が求めている人物像から逆算して自己PRを考えていくとよいでしょう。
伝わる自己PRの構成
キャリアの棚卸し、自己分析、企業研究を行った後、自己PRを作成しましょう。
自己PRの基本構成は以下の通りです。
- 1.結論
- 2.書き出しと根拠となる具体的なエピソード
- 3.経験を企業で活かすことができるか
- 4.締めの意気込み
自己PRの冒頭は「私の強みは、接客経験で得た柔軟な対応力です」といった結論から書き出し、自分の強みを簡潔に表現します。
次に、書き出しの結論を裏付けるための説明では、「自分の強みが発揮されたのは、お客様のクレーム対応時です」など、エピソードを交えて「何をやってきたのか・何ができるのか」を説明できるとよいでしょう。
最後に「これまでのキャリアをどのようにして活かしていきたいか」を伝えます。
今後のキャリアパスも伝えられると、伸び代が感じられ好印象で締め括ることができます。
着物・フォトスタジオ業界が求める人物像
自己PRを作成するうえで、転職希望先の企業がどのような人物像を求めているかを理解することが大切です。
では、着物・フォトスタジオ業界の求人では、どのような人物像が求められるのか解説していきます。
コミュニケーション能力が高い方
適切に意図を汲み取りお客様が望むものを提供していくコミュニケーション能力が必要です。
自発的に動き、積極的にコミュニケーションが図れる方を歓迎する求人が多いです。
コミュニケーション能力には、主に3つの要素があり、聞く力(傾聴力や共感力)・伝える力(プレゼンテーション能力や提案力)連携する力(推進力、働きかけ力)に分けられます。
各要素を磨いていくことでコミュニケーション能力を高めることができるでしょう。
意欲や人柄を重視
業界の一定経験年数がある方、撮影技術や着付けスキルがある方を必須条件とする求人もありますが、着物・フォトスタジオ業界の仕事は接客業です。
スキルよりも人と人との繋がりやお客様とのお付き合いを大切にできる人間性を重視する傾向にあります。
いくつかの職種むけ自己PR例文
主な職種別にそのまま使える自己PRの例文を紹介します。
着物コーディネーター・アドバイザー(提案力をアピール)
私は、自ら学ぶ姿勢と提案力が強みです。
お客様へご提案の幅を広げるために、商品知識や最新トレンドについて自ら学び接客に活用していました。お客様それぞれに似合う商品をご提案することで、結果的に高い購買率に繋がっただけでなく、リピーター獲得にも成功したと自負しております。
お客様のニーズを聞き出すことはもちろんですが、様々な知識を持つことでお客様へのご提案が広がると実感しました。貴社に入社後は、売上に貢献してまいります。
着物の販売員(目標達成意欲をアピール)
私の強みは、目標達成のために販売促進を立案し、最後まで遂行する計画力と実行力です。
私は、売り上げに貢献できることにやりがいを感じます。ただ売り込むのではなく、お客さま一人ひとりとの関係性を築き、シーズンごとに来店していただくための取り組みを行いました。
例えば、お客様の来店状況を把握し、最終来店日から一定期間経過した際には、電話やメールでご連絡することを徹底しております。このような取り組みの結果、個人・店舗ともに目標を達成することができました。
この経験で得たノウハウを貴社でも活かし、さらなる発展に貢献したいと考えています。
着物の販売員(人間性をアピール)
私は、お客様から親しみやすい人柄を評価していただいております。
○年間着物の販売スタッフとして従事しておりました。私自身、お客様との長いお付き合いを大事にしており、「○○さんに相談したい」と常連のお客様に言っていただくことに喜びを感じます。
お客様にまた来たいと思っていただくために気をつけていることは、好みのテイストを覚えてそれに合わせた商品をこちらからおすすめすることです。中でも、購入を迷われている方を購入に繋げることを得意としております。
現在は着付け師の資格を取得するため、着付けスキルを磨いております。いち早く貴社に貢献できるよう努めてまいります。
カメラマン(推進力をアピール)
私の強みは、撮影技術だけではなく、撮影現場を指揮するディレクション能力です。
協調性を発揮して物事を推進していくことに自信があります。特に、コミュニケーションの取り方を工夫し、各ポジションの架け橋になることで、もつれを解消し、それぞれが最大のパフォーマンスが発揮できる環境作りに注力してきました。
このような取り組みの結果、スタジオ全体の目標売り上げ達成に直結したと考えます。
前職で培った日々起こりうるトラブルに対しての臨機応変な対応力や、解決するために行動する責任感は、貴社の業務でも活かせるものだと考えております。
カメラマン(関係構築力をアピール)
前職では、○年間フォトスタジオで約○件の撮影を行ってきました。そこで培った傾聴力や関係構築力が私の強みだと捉えております。
私はカメラマンとして、お客様のご要望を聞き出すことを徹底しています。こうした姿勢の結果、口コミや紹介で来店されるお客様が多い点が自分の特徴だと自負しております。
加えて、レタッチ技術を磨くため、Photoshopクリエイター能力認定試験の「スタンダード」を受験し合格。特に人物の修正を得意とし、女性を美しく見せる加工スキルには自信があります。ゆくゆくは、店舗運営にも携わって活躍していきたいと考えております。
まとめ
今回は、着物・フォトスタジオ業界の自己PRの作成方法とポイントを、例文とともに解説しました。
自己分析をしっかり行い、過去の就業経験や自分の性格から、どのような価値を転職希望先の企業とそのお客様に提供できるのか考えましょう。
自己PRは自分をアピールできるチャンスです。
着物・フォトスタジオ業界では、個性や人間性が活かされる仕事なのでオリジナリティのある自己PRを作っていきましょう!