カメラマン(フォトグラファー)には他の職種より企業に属さず個人で活躍している割合も高く、多様な働き方があります。
では、正社員としてカメラマンの仕事に就きたい場合、どのような求人があるのでしょうか。
この記事では、カメラマンの正社員求人について解説します。
正社員求人の特徴、応募条件、待遇面をまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
カメラマンの正社員求人はどんな企業が出している?
実際に「カメラマン 正社員」と検索をすると、どのような企業が求人をだしているのでしょうか。
さまざまな求人情報をもとに傾向と特徴を解説していきます。
フォトスタジオやブライダルのカメラマン求人が多い
正社員のカメラマン求人を出している企業には、写真館、フォトスタジオ、ブライダル関連が多い傾向にあります。
理由として、個人の写真事務所やプロダクションでは、正社員の募集よりアルバイトのアシスタントを募集している数が圧倒的に多いからです。
アシスタントから正社員へステップアップしていくのでしょう。
フォトスタジオやブライダルの正社員求人が多い理由
写真館やブライダルの撮影は、構図やライティングの位置、おさえておくべきポイントが比較的パターン化しやすいです。
知識と技術を身につけることができたら、クオリティが保ちやすいとも言えるでしょう。
そのため、正社員で安定した働き方のもと長く活躍できる方を募集していると考えられます。
一方、クリエイティブ要素が強く求められるカメラマンの仕事は、アルバイトを含むアシスタントを経て活躍している方が多い傾向にあります。
カメラマンの正社員求人の応募資格は?
カメラマンの正社員求人には、どのような人材が求められるのでしょうか。歓迎されるスキルや経験を解説していきます。
実務経験者を優遇
おおよそ業界経験1年以上、3年以上あると望ましいでしょう。
実務経験には、雇用形態に関わらずアシスタントやアルバイトの業界経験を含めてよいとされています。
企業が実務経験者を求める理由は、即戦力の採用だけでなく採用のミスマッチを防ぐ意図もあります。
業界の慣習であったり、仕事内容に一定の理解がある方であれば、早期に退職する恐れがないだろうと判断ができます。
このような線引きをするため、実務経験者を採用する背景があります。
ただし、実務経験のない方でも可能とする求人もあります。
「実務経験必須」とする求人では応募がマッチしない可能性がありますが「実務経験者優遇」の場合は、採用されるチャンスがあるでしょう。
マネジメント経験がある方
カメラマンとしてだけではなく、現場の進行管理を務めるディレクション業務やチームをまとめるマネジメント経験がある方は優遇されるでしょう。
撮影時は、カメラマンが指示を出し現場を引っ張っていきます。
また、フリーランスやアルバイトの仕事が多い業界だからこそ管理職の経験がある方は、正社員の募集が多い傾向にあります。
幹部候補として歓迎する求人もあります。
プラスαのスキルがある方
カメラの撮影技術だけではなく、レタッチ技術が優れている方、現場の進行管理ができてリーダーシップをとれる方は、技術・能力をカメラマンの仕事に活かせます。
このような、さまざまなプラスαのスキルを持っている方は歓迎されるでしょう。
技術・能力だけではなく「人と接することが好き」「人を喜ばせることが得意」といった明るい人柄やコミュニケーション能力、人間的な魅力もカメラマンには欠かせない要素です。
ヒューマンスキルを磨くこともプラスαの要素として大切です。
どんな待遇?転勤や出張はある?
カメラマンの待遇
企業は一般的に、正社員の安定した雇用を図るため、給与や賞与とは別に福利厚生制度を設けています。
社会保険の加入など法律で義務付けられている法定福利とは別に、住宅手当、育児・介護において法律規定以上の休暇、人材育成のための制度があります。
カメラマンの場合、技能手当、社内カメラ・PCの貸与、カメラの購入費一部会社負担、研修旅行といった独自の待遇を設けている企業もあるので、就業規則を確認するとよいでしょう。
転勤や出張はある?
全国に支店がある企業では、転勤・出張の可能性があります。
転勤のない地域限定社員、契約社員として募集しているケースもありますが、転居を伴わない店舗間の移動は常用的にあるでしょう。
賞与や奨励金など、気になる収入面は?
厚生労働省が毎年公表している「令和3年賃金構造基本統計調査」から最新のデータを参照して解説していきます。
なお、職務区分【美術家、写真家、映像撮影者】をもとに企業規模別に「決まって支給する現金給与額」「年間賞与その他特別給与額」を引用しています。
カメラマンの給与・賞与額の平均
・企業規模10人以上
平均年齢38.1歳
勤続年数10.9年
平均給与額34.0万円
年間賞与78.5万円
・企業規模10〜99人
平均年齢37.1歳
勤続年数8.2年
平均給与額29.1万円
年間賞与37.8万
・企業規模100〜999人
平均年齢36.4歳
勤続年数10.7年
平均給与額30.7万円
年間賞与90.9万円
・企業規模1,000人以上
平均年齢47.6歳
勤続年数23.2年
平均給与額63.6万円
年間賞与217.5万円
企業規模によって平均年齢や勤続年数に幅があり、一概にカメラマンの正確な平均給与・賞与額を反映したものではありません。
アシスタントの給与からオーナー、社長といった役職者の給与まで含まれている数字の平均値です。
勤続年数に応じた給与と賞与額の目安の参考としてご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
カメラマンの仕事は、他の職種より働き方の選択肢が多様にあるのでキャリアに悩む方もいるかもしれません。
どのような選択をするにしても、キャリアプランは早めに立てた方がよいでしょう。
正社員には給与幅の伸び代があります。長く続けていくことを考えたら安定した雇用と給与が望めるでしょう。
この記事が、読んでくださっている方の今後の働き方を考える際にお役に立てたら幸いです。