自動車メーカーやアパレルメーカーなど、製品を生産する業界から、全く異なる業種に転職したいと考えたとき、戸惑ったり悩んだりすることは多いのではないでしょうか。
今回は、その中でも写真館・スタジオへ就職したいときに、今までの経験が役に立つのか、向いている人とともにご紹介します。
結論から言うと、メーカー業界でのノウハウは、写真館・スタジオへの転職にも有効に活かせます。
なぜなら、異なる業種であるメーカー業界での業務と、写真館・スタジオでの仕事内容は共通する点も多いからです。
この記事を読んで、ぜひとも転職の参考にしてください。
メーカーの就業経験は写真館・スタジオでも役に立つ
メーカーでの就業経験は、写真館・スタジオで働く際にも大いに役立ちます。一見関係ないように思えますが、写真館・スタジオの仕事内容は、メーカーで行う業務との共通点も多いからです。
写真館・スタジオの仕事内容は、簡単にまとめると以下のとおりです。
- 記念撮影
- 着付け・ヘアメイク
- 撮影に必要な物の道具管理
- 写真選び・商品説明
- 電話・メール対応および予約管理
- 受付・事務
これらの仕事をカメラマンやスタッフが分担する場合もあれば、小さな写真館では1人で全て行うこともあります。
これらの仕事がメーカーの業務とどのように関連しているのか、次項で説明します。
写真館・スタジオへの就職に役立つメーカーの職種
メーカーの職種に求められるスキルと写真館・スタジオで求められるスキルには、いくつか共通点があります。その部分をアピールできると、転職の際有利になるでしょう。
メーカーの職種のうち、写真館・スタジオに関連する業務には以下のようなものがあります。
- 営業職
- 商品企画
- 宣伝・広報
- 資材調達
例えば、営業職での製品のプレゼン能力は、写真館・スタジオではお客様にプランを提供する提案力に役立てられます。
これを踏まえて、写真館・スタジオの就職に役立つメーカーの職種について、1つずつ見ていきましょう。
営業職
メーカーの営業職と写真館・スタジオでの仕事の共通点は、「提案力」です。
そのため、今まで培ってきたアピール力は、そのまま写真館・スタジオの営業に使えます。
お客様に満足してもらうためにアピールし、製品(写真館・スタジオの場合はプラン)を購入してもらう点は、全く変わりがありません。
予算や要望を聞き、ニーズに沿った提案ができれば、お客様も満足し、次回も利用したいと考えて貰えるのではないでしょうか。
お客様・スタッフからの信頼を得るためにも、お客様に寄り添って接するようにしましょう。
商品企画
市場のニーズを分析・把握した上で製品の企画や開発をしていくのが商品企画の仕事ですが、これは、写真館・スタジオでも全く変わりありません。
記念写真のプランなども流行があり、ニーズが分からなければ、あっという間にそのプランは時代遅れとなってしまいます。
そのためにも、お客様のニーズや市場を分析・把握し、常に満足してもらえるようなプランを企画することが大切です。
プランを企画する際には、金融状況も把握する必要があります。記念撮影のプランには、景気が大きく影響するからです。
景気が悪いときはお得なプランを増やし、景気がよいときはプラスαの少し贅沢なプランを増やすなど、世の動向を正しく把握できることも重要なスキルになるでしょう。
商品企画のスキルは、スタッフだけではなくカメラマンにも求められるため、就職で有利になると考えられます。
宣伝・広報
企業や製品のイメージアップのために活動するのが、宣伝・広報の仕事内容です。それは、写真館・スタジオでも全く同じように、お客様にアピールする必要があります。
メーカーの広報として積み上げてきた経験を、この時に活かすことが可能です。
近年では、お客様はWebサイトやSNSで検索し、写真館・スタジオを利用する機会が多くなっています。また、そのようなお客様を狙って、ネット上で宣伝する写真館・スタジオも多数あります。その中から選んでもらうためにも、WebサイトやSNSを上手く利用して、宣伝していかなければいけません。
WebサイトやSNSの運用も、宣伝や広報は任されることがあります。
ここでも、メーカーの宣伝・広報のノウハウが役に立つことでしょう。
資材調達
資材調達は、製品開発に必要な材料を集めることが主な業務です。この経験は、写真館・スタジオでもそのまま活用できます。
撮影の環境を作る際には、当然資材が必要になります。
また、材料だけではなく小道具なども用意しなければなりません。
予算内で満足のいく資材を仕入れるために、資材調達で培ったノウハウは十分活かせる要素となります。
写真館・スタジオで働くのに向いている人
メーカーでの就業経験が、写真館・スタジオで働くのに役に立つのが分かったところで、向いている人についても解説します。
こちらを見て「向いていない」と思っても、諦めないでください。
大切なのは、どのように写真館・スタジオの仕事をしたいかではないでしょうか。
向いている人の特徴を事前に見極めておけば、どのように振る舞っていけば良いのか分かります。
1 喜ぶ顔を見るのが好きな人
写真館・スタジオでのメインの仕事は記念撮影です。多少苦労してもお客様の笑顔のために行動できる人は、写真館・スタジオで働くのに向いています。
2 子どもが好きな人
お客様は、それぞれのライフスタイルに合わせて記念写真を撮ります。
中でも、お宮参り・七五三と、小さなお子さんの記念に合わせて、写真館・スタジオを利用されるお客様は多いのではないでしょうか。
小さな子は、なかなかスタッフの思ったように笑ってくれません。そのようなときにイライラしてしまっては、お客様の信用を失ってしまいます。
記念撮影の際に、なかなか笑ってくれない子どももいます。その子が笑ってくれるように一生懸命努力して、笑ってくれた瞬間を写真に撮るのは、写真館・スタジオだからこそできるのです。
そのため、子どもが好きで、多少のことなら見守れる人は、写真館・スタジオの仕事に向いていると言えます。
3 コミュニケーション能力の高い人
お客様の笑顔を写真に収めるためには、円滑なコミュニケーションが必要です。
また、スタッフに対しても、コミュニケーションは重要な要素となります。
いくらお客様が良い表情を見せていても、スタッフ間のやりとりがうまく行かなければ、いい記念写真は撮れません。
事前の打ち合わせや、日頃の何気ない会話など、スタッフ同士の雰囲気も、撮影には影響します。
スタッフ同士の雰囲気を良くするためにも、忙しくても、明るい会話と笑顔は忘れないようにしましょう。
4 デザイン能力の高い人
写真館・スタジオで記念撮影をした後、アルバムやポストカードを作成するお客様も多くいます。
その際に、どのようなテーマにするか・構図・デザインなどを提供すると、お客様も選びやすくなります。
デザインや構図の勉強は、そこまで難しく考える必要はありません。
街にあるポスターや雑誌などから、さまざまなアイデアを見つけられます。
電車内の中吊り広告もデザインの参考になるので、移動中でもアンテナを張るようにしましょう。
まとめ
メーカー業界と写真館・スタジオの仕事は、無関係と思えるかもしれません。しかし、実際には、さまざまな職種での経験が写真館・スタジオの業務でも役立てられます。
積み上げてきた経験を具体的に話すことで、業界が違っても、他の希望者よりも優位に立てるようになります。
転職活動の際には、メーカー業界での経験をしっかりとアピールしましょう。