「フォトスタジオ・写真館」「呉服店・振袖ショップ」業界へ転職や、キャリアチェンジを希望している場合、スムーズに採用されるため資格の取得を目指す方が多いのではないでしょうか。
十分な技術や知識があれば、多くの企業から採用を得ることが期待できます。
今回は、転職時に役立つスキルと必要な資格について詳しくご紹介していきます。
「フォトスタジオカメラマン」「着物振袖プランナー・コーディネーター」として働きたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
仕事に就くまでの道筋
「フォトスタジオ・写真館」「着物・振袖」業界へ就業する際に必要な学歴や資格はありません。
仕事に就くために決まった過程もありませんが、一般的な例をご紹介します。
カメラマン(フォトグラファー)になるためには
写真コースを専攻できる専門学校・大学で知識と技術を学び、卒業後は企業に就職をして専属カメラマンになる他、プロカメラマンのアシスタントや助手につき実務経験を積むことが一般的とされているでしょう。
独学でも可能で、働きながら技術を身につけてキャリア形成をしていくことも可能です。
着物コンサルタント・振袖プランナーになるためには
コーディネーターの場合も、学歴や資格は必須ではありませんが、服飾系の専門学校や着付け教室で技術を学んだ後、呉服店や百貨店、フォトスタジオ、結婚式場などでスキルを磨くことが一般的とされているでしょう。
転職に役立つスキル
続いて、どのようなスキルが求められるか詳しくみていきます。
コミュニケーション能力
お客様の趣向や要望を聞きながら、「こうなりたい!」といったイメージを適切に汲み取って、最適なアドバイスや提案を行います。
そのため、コミュニケーション能力が必須です。
また、現場では多くのスタッフと連携が求められるので協調性も重要です。
信頼関係を構築していくために、話しかけやすい雰囲気や気配りが大切でしょう。
営業力
呉服店や振袖ショップでは、購入意欲を高めるため営業力が求められます。
営業職で経験を積んでいる人であれば、即戦力として活かせるでしょう。
また、カメラマン(フォトグラファー)と営業職は、連想しにくいかもしれませんが、カメラマンでも自分をアピールすることが必要です。
フリーカメラマンの場合は、仕事を得るために自分の写真を売り出していくことが欠かせません。
他にもアルバム作成、オプションサービスの提案を行うこともあるので、営業力が高いに越したことはないでしょう。
センス
呉服店や振袖ショップでは、一定のセンスが求められます。
お客様の顔の色や形、髪色、全体の雰囲気を踏まえ、似合う商品を提案する必要があります。
カメラ業界では、カメラ機器の操作スキルが昔より手軽になりました。
スマホでも高画質な写真を撮ることが可能になり、誰にでも撮影が親しみやすくなったことで、プロカメラマンには、クリエイターやアーティストとして独自の要素が求められることが多くなりました。
自分ならではの感性や美意識が必要になります。常日頃からセンスを磨いていく向上心が大切です。
リーダーシップ
撮影現場ではカメラマンが指示を出すことが多く、率先して場を引っ張っていく必要があります。
お客様の自然な笑顔を引き出すために雰囲気作りも行います。
場を盛り上げるために声掛けをしたり、和ませたり導いていくことが求められるでしょう。
転職に役立つ資格
どのような業界でも、資格を持っていると有利です。
ただし、業界によって資格の重要度が異なるため、単に持っていれば良いというわけではありません。
「フォトスタジオ・写真館」「着物・振袖」業界に転職をする際に役立つ資格はあるのか、みていきます。
フォトスタジオ・写真館へ転職時に役立つ資格
フォトスタジオ・写真館へ転職する場合、必要とされる資格はありませんが、以下のような資格を持っていると業務に活かせるでしょう。
・写真技能士
厚生労働省の定める技能検定であり、国家資格の一つです。カメラマン(フォトグラファー)と言ってもさまざまなジャンルがあります。
その中でも写真技能士は、フォトスタジオや写真館で撮影する肖像写真を対象としています。
写真機材の専門知識や使用方法から、採光の知識、色補正、傷補修などレタッチ技術も試験に含まれます。
将来、フォトスタジオや写真館を営むことを考えている方には欠かせない資格でしょう。
・Photoshop®クリエイター能力認定試験
Adobe社の画像加工ソフト「Photoshop」の操作スキルを証明することができます。
スタンダードとエキスパートがあり、スタンダードでは基礎的な内容や指示書通り新規ドキュメントから1つのコンテンツを作ることが可能かどうか実践的な操作スキルが求められます。
エキスパートでは、より創造性の高いコンテンツ制作が必要となる他、作業効率が上がることを目的とした知識問題が出題されます。
フォトスタジオ・写真館では、写真のレタッチ作業が欠かせません。Photoshop®クリエイター能力認定試験の資格取得をすることで編集技術と知識があることを証明できます。
・フォトマスター検定
通称「フォト検」、フォトマスター検定は、カメラ愛好家向けに実践・実用的な知識を評価する検定試験です。
写真技能士よりはランクが下がりますが、写真愛好者のより高い目標設定から、職能域で力の発揮・活躍までをサポートしている資格です。
呉服店や振袖ショップへ転職時に役立つ資格
呉服店や振袖ショップへ就職する際も資格は不要です。
資格よりも、対人コミュニケーション能力や営業力が重要視されますが、取得していると望ましい資格をご紹介します。
・色彩検定やカラーコーディネーター検定試験®
着物や振袖のコーディネートは、色選びがとても大切です。
例えば、顔に一番近い半衿は、少しだけ見える部分でありながら、顔周りの印象を左右します。
色の性質・特性など色彩の知識を持っていることで、着物や帯を引き立たせる提案ができます。
他にも、肌色・髪色・瞳の色など個人が生まれ持った色素に合うパーソナルカラーの知識をもとにアドバイスを行うことができると、お客様にも喜んでいただけるでしょう。
・色彩検定とカラーコーディネーター検定試験®の違い
・色彩検定
文部科学省後援の公的資格で、色の知識から配色技法まで幅広く学ぶことができます。
設立当初は「ファッションカラーコーディネーター検定試験」という名称だったこともあり、ファッションやアパレル分野に強いと言われている資格です。
・カラーコーディネーター検定試験®
東京商工会議所が行っている民間の検定試験で、ファッション分野の他、建築や工学デザインといった産業目的としたビジネスに役立つ内容が含まれます。
商品ディスプレイなど実用的な知識を得られる資格です。
・着付け師
着付け師の資格を持っていると優遇されるでしょう。資格の詳細については、他のコラムでご紹介しているのでチェックしてみてください。
まとめ
「フォトスタジオ・写真館」「着物・振袖」業界へキャリアチェンジするときに共通して必要とされるスキルは、コミュニケーション能力です。
仕事に就くために資格は不要ですが、知識の証明として資格取得を目指すとよいでしょう。
特にキャリアチェンジの場合は、積極的に学ぶ姿勢を示せるアピールポイントにも繋がります。
ライフイベントに関する仕事への転職は、特別難しいものではありません。
前向きな意欲と、これまでの経験や実績を関連付けてアピールできれば、スムーズに転職できるでしょう。