着物の販売スタッフの仕事に興味を持っていても、日頃から着物屋に足を運ぶ方でなければ、仕事のイメージが掴めないという方もいるのではないでしょうか。
この記事では「着物の販売スタッフの具体的な仕事内容と募集要項の特徴」を解説していきます。
着物の販売職に転職をする際に必要とする準備と心構えもあわせて紹介しています。
着物・呉服業界へ転職を考えている方に役立つ内容になっていますので、最後までお読みください。
着物の販売スタッフの求人の特徴は?
着物の販売スタッフのよくある募集要項をみていきましょう。求人の特徴を解説していきます。
仕事内容
着物の販売スタッフは、「着物コーディネーター」「着物アドバイザー」「着物スタイリスト」とも呼ばれています。
いずれもお客様と会話をしながら、好みの色や柄、シチュエーションに合わせた着物のご提案を行います。
以下、具体的な業務内容です。
- ご来店されたお客様への接客
- 着物、和装小物の商品説明
- 在庫管理、簡単な伝票整理
- 店内ディスプレイ、売り場作り、整理整頓、店舗清掃
- 展示会、催事イベントのご案内(DM・TEL・お手紙など)
- お客様のアフターフォロー
勤務場所
着物屋が主にある場所には、百貨店、ショッピングモール、路面店などが挙げられます。
それぞれ店舗の特徴を解説していきます。
百貨店
有名な百貨店の起源は、呉服屋からでした。
着物の取り扱いの数は豊富にあり、ブランド力のある着物や、一級品と称される着物が数多く揃っています。
お手入れやお仕立ての相談もしやすいでしょう。
販売員には専門知識と高い接客スキルが求められます。
ショッピングモール
着物・呉服屋のチェーン店は、ショッピングモールに入っていることが多いです。
オープンに開かれているので気軽に立ち寄りやすい雰囲気でしょう。
振袖、浴衣も取り扱っていることもあるので、成人式の準備や浴衣選びなどご家族で一緒に行く方もいるのでは。
幅広い年代のお客様が来店されるでしょう。
路面店
駅前の通り沿いや商店街でよく目にする地元に根ざした着物・呉服屋です。
チェーン店の店舗もありますが、個人で営むお店も数多くあります。
その地域に住むお客様へ、世代を超えて各場面で必要とする着物の提案を行います。
長くお付き合いを重ねるお客様も多いでしょう。
その他
その他にも、何世代にも渡って引き継がれている老舗の名門呉服屋、振袖・卒業袴専門店があります。
勤務時間やシフト
着物に関わる仕事は、お客様を相手にする接客業であるため基本的に、土日祝日の出勤を含めたシフト体制を組むことが多いです。
例えばショッピングモールに入っている店舗の場合では、施設の営業時間に準ずることになります。
その場合、だいたい10時から21時の間で1日8時間勤務が多く、早番と遅番でシフトを組んでいくでしょう。
アルバイトの場合は、1日数時間から可能とする求人もあり、柔軟な働き方ができます。
雇用形態
雇用形態の区分は正社員・契約社員・パート・アルバイト・派遣に分かれています。
無期雇用の場合は正社員、有期雇用の場合はアルバイト・パート・派遣に当てはまります。
社員登用制度を設けている企業では、パート・アルバイトから正社員へのキャリアアップが望みやすいでしょう。
その他、募集要項には応募資格、募集背景、求める人材、企業メッセージなどが記されています。
着物・呉服業界で必要とされる応募条件や、求められる人材については他のコラムでもご紹介していますので、参考にしてみてください。
着物の販売スタッフへ転職するために必要な心構えと準備
企業情報を集めましょう
入社後のミスマッチを防ぐため、求人情報と企業のコーポレートサイトを正しく読み解き、情報収集することをおすすめします。
転職先の企業をしっかり調べることで、面接時だけではなく入社を判断する際にも役立ちます。
もしくは一度気になるお店に来店してみてもよいかもしれません。
スタッフ同士の雰囲気、接客の仕方がわかるでしょう。
着物の販売スタッフには資格不要です
着付け師の資格がないと厳しいのでは?と思う方もいるかもしれませんが、事前に資格取得の必要はありません。
もちろん着付け師の資格をお持ちの方は、即戦力として技術を活かした接客ができるでしょう。
ただし、入社してから知識とスキルを身につけていくことも可能です。
新しい職場の社風・文化にあわせる
同じ業界から転職、異業種から転職をする場合でも、前職の慣習を持ち込まず新しい職場の社風・文化にあわせましょう。
人間関係を円滑にし、新しい職場に溶け込むために大切なポイントです。
販売目標を意識する
どの業界でも販売スタッフに売上の目標数値を設けていることが多いです。
着物の販売スタッフに、ノルマがあるのかどうか気にする方もいるでしょう。
かつては、厳しいノルマが課されるといった声も聞かれました。
近年では、従業員のメンタルヘルスや、企業としてのコンプライアンス遵守が重要視されています。
各企業の透明性が増し、一定の販売基準を満たした場合に報酬金を設けている企業や、販売ノルマは一切ないとする企業などさまざまです。
ただし、目標ノルマを設けていないことが良いとは限らず、目標が決まっていた方が士気が高まりチームの連携感、達成感を得ることができるしょう。
チームを意識した気持ちを持つことが大切です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
この記事が、着物を販売する仕事に就きたいと考えている方のお役に立てたら幸いです。
着物に関わる仕事は、未経験の方でも歓迎する求人が多く入り口は広くても、奥が深い仕事です。
奥深さゆえこの仕事に魅了され、長く働き続ける方が多いのでしょう。
着物の販売スタッフは、仕事に誇りと責任を持って働いています。
気になる求人があればぜひ挑戦してみてください。
他のコラムでも、着物・呉服業界に転職する際に役立つ情報を紹介していますので、着物に関わる仕事が気になっている方は、参考にしてください。