フォトスタジオ・カメラマン業界を志望している方は、自分に合う企業を選ぶことが大切です。
しかし、どのような観点で就職先を選べば良いか、今ひとつわからない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、フォトスタジオ・カメラマン業界へ転職を考えている方に向けて、転職先を選ぶときのコツや考え方、転職前に確認すべきポイント・注意点をわかりやすく解説します。
写真や和装が好きで、これから関わる仕事をしていきたいと考えている方にもオススメの内容です。
転職を考える時に知っておきたい仕事の選び方
次の観点から転職先を選ぶと良いでしょう。
経験を積めるか
例えば、スタジオがある場合、販売と撮影の両方を経験ができるので、将来的にはマネジメント候補や責任者職登用に進む道があります。店舗運営など管理職として経験を積むことも可能でしょう。
一方で、より技術を高めていきたい場合は、専門性の高い場を選ぶ必要があります。
クリエイティブな技術を磨くことで、フリーランスとして自分の名前で食べていくことができるでしょう。
その他にも、デザイナー職や企画職を希望する場合は、本社へ配属が期待できるかどうかも確認が必要です。
このように、経験したいことや目標への道筋をイメージできる企業を選びましょう。
キャリアアップが見込めるか
フォトスタジオや写真館において、いずれ店長や本社での管理業務に就きたいのであれば、キャリアアップが見込めるかどうかを確認しましょう。
この業界では、女性管理職の割合が高い傾向にあり、子育てと仕事を両立できる体制が周知されています。
大手のフォトスタジオでは、育児休業取得率100%に近い実績がある企業もあります。
仕事と家庭を両立できる環境が整備されている企業を選ぶことが、キャリアアップには欠かせないでしょう。
自分のスキルや特性を生かせるか
カメラマンは、撮影技術だけではなく営業スキルや対人コミュニケーション能力も役立てることができるでしょう。
自分特有のスキルや長所が転職先でどのように活かせるか考えることが必要です。
そのためにも、入社前に業務内容をきちんと把握していることが大事でしょう。
転職先を選ぶときの注意点
続いて「フォトスタジオ・カメラマン業界」を転職先として選ぶときに押さえておきたい注意点を確認しましょう。
募集要項だけで判断しない
募集要項には、業務内容や応募資格だけではなく給与や手当、福利厚生、勤務時間、社風などが掲載されています。
ここで注意すべきは、多くの希望者を集めるために、企業の良い部分しか掲載していないことです。
そのため、実際に働いた結果「こんなはずではなかった」と、後悔するケースが少なくありません。
募集要項からは、企業の限られた情報しか得られないことを覚えておきましょう。
待遇や仕事内容のミスマッチを防ぐためにも、情報収集は徹底して行うことが必要です。
事業形態を確認する
一概にフォトスタジオや写真館といっても、全国チェーン店のスタジオや、一軒家を貸し切ったようなハウススタジオ、地域に根づいた個人経営の写真館、出張フォトなどさまざまです。
各形態によって、お客様の層が異なるため、お客様に向き合う時間や、求められる質・雰囲気も当然異なるでしょう。
1日1組限定でお客様とじっくり向き合うスタジオもあれば、ショッピングモールに多く入っている知名度の高いフォトスタジオもあります。
フォーマルな記念撮影がメインのフォトスタジオ・写真館もあれば、ナチュラルで自然体な撮影を得意とする場合もあるでしょう。
転職先として希望するフォトスタジオ・写真館のアルバムや作品実績を確認すると、どのような雰囲気なのか、来店されるお客様像などがイメージしやすいです。
転勤の有無を確認する
全国に支店や店舗を構えている場合、転勤の可能性があることを視野に入れておくべきでしょう。
自分にとって理想のライフプランを立てるためにも、あらかじめ転勤の有無の確認が必要です。
また、特定の地域に店舗が集中している場合でも、いずれ遠い地域に出店する可能性があります。
そのときに、新店のスタッフになるよう辞令が出れば、基本的には従わなければなりません。
遠い地域への転勤によって、結果的に退職を余儀なくされるケースもあるでしょう。
転勤が不可能な場合は、入社前に意思表示をしておくことも大切です。
雇用形態を選ぶ
正社員のほか、契約社員・パート・アルバイトなど幅広く求人があります。
カメラマン・スタジオアシスタントの場合、試用期間を設けている求人があります。
契約社員の場合も、正社員登用制度について、昇格試験や人事評価がどのように行われているか内容や頻度を確認しておくとよいでしょう。
パートやアルバイトを希望する場合、土日出勤の求人が多いので、Wワークとして選ぶ方もいます。
趣味を仕事に繋げたいと考えている方には最適な働き方が増えているとも言えます。
さまざまな働き方を見据えて、キャリアの選択肢を広げて考えてみましょう。
ライフスタイルと照らし合わす
土日を基本的に出勤としたシフト制がほとんどです。カレンダーの暦通りの休みではないので、年間休日を予め確認しておきましょう。
シフト制の場合「完全週休2日制」もしくは「週休2日制」によって月の休みの日数が異なります。
週休2日制は、週に2日休みが月1回以上あることを表します。
そのため、2日休日は1週のみで、残り3週は休日が1日しかない可能性があります。
求人情報を正しく確認する必要があるでしょう。
また、月の平均残業時間も事前に把握しておくべきです。
閑散期と繁忙期の差がかなり大きいことも特徴です。
繁忙期は、連休を取得しにくいことも考えられます。
ライフワークバランスとの兼ね合いも検討しておくべきでしょう。
体力勝負であること
撮影現場では、道具の出し入れや背景の差し替えなど力仕事が多いです。
お子様の写真撮影では、元気いっぱいの子供たちを相手に体力が必要でしょう。
七五三などの繁忙期は、忙しさのあまり1日中動きっぱなしという声もしばしば。
衣装の着せ替えにおいても、きつく結ぶ部分では力を必要としたり、立ったり座ったり体力勝負です。
基本的には力仕事であることを心得ておくべきでしょう。
自分の市場価値を低く見積もらない
撮影技術や営業・接客スキルなどに優れている場合は、それだけ待遇が良い企業への転職を目指すことが大切です。
自分の市場価値を低く見積もらないようにしましょう。
異業種からの転向であっても、今までの経験が優遇されることもあります。
求人サイトを確認することで、自分の希望に合う求人や、経験を活かせる企業に出会うことができるでしょう。
まとめ
転職をする前に自分自身の「譲れる条件」と「譲れない条件」を明確にして、優先順位をつける必要があるでしょう。
表面の華やかな部分だけではなく、キャリアアップや転勤の有無、ライフワークバランスなどを考え、希望の働き方が実現できるかどうか企業の情報取集を行うことが何より大切です。
また、募集要項や企業情報だけで企業の全てを理解した気になるのではなく、実際にどのようなお客様が来店して、どのような写真を撮影をするか、転職をした先、自分が働いている姿をイメージしてみることも大切でしょう。